Laputa 90年代中盤〜終期のヴィジュアルシーンを形作ったバンド。元黒夢のローディーがメンバーにいるため少なからず影響を受けている。 シャウトを大々的に取り上げた最初のバンドかもしれない(初期黒夢もやってはいるが)。 |
蜉〜かげろう〜蝣 キラキラしたイントロに続いて透き通ったギターで始まる2.four leaf cloverは緩急をつけた構成で全体的にほんのりエコーをかけて幻想的に仕上げた曲である。サビの濃さは天下一品である。 続いての3.masterはファストチューンである。パンキッシュで歯切れのよいドラムが印象的であるがギターの細かい技もきいている。突然サビに入るのでドキッとさせられる。 4.迷子の迷子はもう完璧LAPUTAな曲である。変則リズムやキャッチーなイントロのギターで引き込まれる。Vo.の音程が少し外れているのが惜しい。途中のブレイクから混沌のギターソロに入る。非常によい。が、ミックスがちょいとやりすぎか。 5.のinstead
of fakeはとても耳に残るダーク系のスロウ2ビート。不気味な音階がとても小気味いい。 6.止まない耳鳴りは80’sアメリカンロックのような隙間の多い曲調が非常にしっくりとはまる。この曲は非常に有名で、これだけでLAPUTAというバンドがどんな曲を作っているのかわかる。 7.表題曲かげろうである。どこかできいたようなポップで寂しいギターが凄くツボなミドルである。まさに耽美、ヴィジュアルである。 8はシングル、硝子の肖像である。タイトルからわかるように透き通った感がウリではある。しかしそこに不穏なコードが絡むことで個性を引き出している。 サビ前のメロに入るときにいったんブレイクがあるのも大きい。更にサビには半拍ではいるのが凄いいい。これはきてる。 9.asleep&awake〜不眠と催眠〜はハードロック。普通に。セリフから入るがあまりいい曲ではない。 10. 針の筵だが、不協和音で構成された曲だろうか。難しい曲である。Vo.のAKIのスタイル的に一つ一つの音程の区切りがはっきりしていないので聞きにくい。が、構成は抜群。 11.venusはファストチューン。なんともヴィジュアルである。誰がなんと言おうとヴィジュアルである。耳に残るフレーズが大量に出てくる。サビなんて気持ち悪さが半端なくて耳に残ってしまう。そして好きになる。そんな曲だ。 全体を通して残念な曲が2曲あるがそこまでひどくがっかりさせられるものではない。これは名盤といって差し支えないだろう。 |